「サウナに時計を持ち込んで大丈夫?」「スマートウォッチは壊れない?」——サウナ好きなら一度は気になるこの疑問。結論から言えば、すべてのスマートウォッチがサウナ対応というわけではありません。高温環境は精密機器にとって過酷であり、誤った選択をすると故障の原因になります。
しかし近年、サウナでの使用を想定した耐熱・防水性能の高いスマートウォッチが続々と登場しています。心拍数のモニタリングで「ととのい」のタイミングを科学的に見極められるなど、サウナ体験の質を格段に上げてくれるアイテムです。
この記事では、サウナ対応のスマートウォッチ7選を耐熱性・機能性で徹底比較し、選び方のポイントと使用上の注意点を解説します。
サウナでスマートウォッチを使う3つのメリット
まず、なぜサウナにスマートウォッチを持ち込むのか——その3つのメリットを確認しましょう。
1. 心拍数で「ととのい」を可視化
サウナ中の心拍数は通常の1.5〜2倍まで上昇し、水風呂で急激に低下します。この心拍数の変化パターンが「ととのい」の指標になります。スマートウォッチがあれば、自分だけの最適なサウナ時間を数値で把握できます。
研究によると、サウナ中の心拍数が120〜140bpmに達した時点がサウナを出る最適なタイミングとされています。体感だけでなくデータに基づいたサウナライフが実現します。
2. 時間管理で安全なサウナ入浴
サウナ室内に時計がない施設や、砂時計が見えにくい位置にある場合もあります。手元で正確な時間を確認できることは、のぼせ防止の観点からも重要です。特に初心者は、目安時間(8〜12分)を守ることが安全なサウナ入浴の基本です。
3. サウナログの記録
スマートウォッチの多くは、運動データとしてサウナセッションを自動記録できます。何セット入ったか、各セットの時間と心拍数変化、消費カロリーなどを後から振り返ることで、自分のサウナルーティンを最適化できます。
サウナ用スマートウォッチの選び方
サウナで使うスマートウォッチは、通常の選び方とはチェックポイントが異なります。以下の4点を必ず確認しましょう。
1. 耐熱温度(最重要)
一般的なサウナの室温は80〜100℃です。しかし、スマートウォッチのメーカー動作温度の上限は多くの場合50〜60℃。つまり、通常のスマートウォッチはサウナの環境を想定していません。
サウナでの使用を検討するなら、少なくとも動作温度上限が60℃以上のモデルを選びましょう。また、手首に装着している場合は体温に近い温度(40〜50℃程度)になるため、腕の位置を低く保つことで時計への熱負荷を軽減できます。
2. 防水性能
サウナ後の水風呂やシャワーを考えると、5ATM(50m防水)以上は必須です。可能であれば10ATM(100m防水)のモデルを選ぶと安心です。IP68等級では対応できないケースもあるため、ATM表記を確認しましょう。
3. 心拍センサーの精度
サウナ中は発汗で腕と時計の間に汗が溜まり、光学式心拍センサーの精度が低下することがあります。センサーの数が多いモデル(デュアルセンサーなど)の方が、高温・発汗環境での精度が高い傾向にあります。
4. バンド素材
レザーバンドはサウナの熱と湿気で劣化するため不適切です。シリコンまたはフルオロエラストマー(FKMゴム)素材のバンドがサウナに最適です。チタン製やステンレス製のメタルバンドも使えますが、高温で熱くなるため注意が必要です。
サウナ対応スマートウォッチおすすめ7選
以下、サウナでの使用に適したおすすめスマートウォッチ7選をご紹介します。
1. Apple Watch Ultra 2
Apple Watchシリーズ最高の耐久性を誇るモデル。チタニウムケース、100m防水、動作温度-20〜55℃。公式にはサウナ対応を謳っていないものの、耐久性の高さからサウナユーザーに人気。心拍センサーの精度が高く、ワークアウトとしてサウナを記録可能。
価格帯: 約12〜15万円
2. Garmin Venu 3
スポーツウォッチの最大手Garminの高機能モデル。5ATM防水、動作温度-20〜60℃で、サウナ環境に対する耐性が比較的高い。ボディバッテリー機能でサウナ後の回復状態を数値化でき、「ととのい」の質を客観的に評価可能。
価格帯: 約5〜6万円
3. SUUNTO 9 Peak Pro
フィンランド発のスポーツウォッチブランド。サウナの本場で開発されただけあり、高温環境への耐性に定評がある。100m防水、サファイアガラス、チタンベゼルで耐久性も抜群。GPSスポーツウォッチとしての基本性能も高水準。
価格帯: 約5〜7万円
4. Xiaomi Smart Band 9 Pro
コスパ最強のサウナ対応候補。5ATM防水で7,000円前後という驚きの価格帯。万が一サウナで故障しても、買い替えの心理的ハードルが低い。心拍センサーの精度は上位モデルに劣るものの、時間管理と大まかな心拍把握には十分。
価格帯: 約5,000〜8,000円
5. Garmin Instinct 2X Dual Power
ソーラー充電搭載のタフネスモデル。MIL-STD-810G準拠の耐衝撃・耐熱性能で、過酷な環境での使用を前提に設計。10ATM防水。バッテリー持ちが非常に良く、サウナ利用を含む日常使いで2週間以上持続。
価格帯: 約4〜6万円
6. Samsung Galaxy Watch 7
体組成計測や皮膚温度センサーを搭載し、サウナ前後の体のコンディション変化を詳細に記録できる。5ATM+IP68防水。Android(Galaxy)ユーザーとの相性が抜群。
価格帯: 約4〜5万円
7. Amazfit T-Rex Ultra
「極限環境向け」を謳うタフネスモデル。10ATM防水、動作温度-40〜70℃でサウナ環境への耐性がトップクラス。GPS、心拍、血中酸素濃度の計測に対応しながら、価格は5万円以下に抑えられている。
価格帯: 約4〜5万円
サウナでスマートウォッチを使う際の注意点
サウナ対応のモデルを選んでも、使い方を誤れば故障のリスクがあります。以下の注意点を必ず守りましょう。
メーカー保証の確認
多くのメーカーはサウナでの使用を保証対象外としています。サウナで使用して故障した場合、メーカー保証が適用されない可能性があることを理解した上で使用しましょう。この点を考慮すると、比較的安価なモデルをサウナ専用として使うのも賢い選択です。
サウナ室内での装着位置
サウナ室内の温度は上に行くほど高くなります。手を頭の上に上げると時計が最も高温にさらされるため、手は膝の上やベンチの上に置くのがベストです。これだけで時計にかかる温度負荷を10〜20℃下げられます。
急激な温度変化への対処
サウナ(90℃)→水風呂(15℃)という75℃以上の温度差は、精密機器にとって厳しい環境です。水風呂に入る前に一度外気で体温を下げるなど、段階的な温度変化を心がけると時計の寿命が延びます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 普通のApple Watchをサウナに持ち込んでも大丈夫?
A. Apple Watch Series 9やSEは動作温度0〜35℃のため、公式にはサウナ非対応です。高温による液晶の変色、バッテリー膨張、防水パッキンの劣化などのリスクがあります。サウナで使うなら、より耐久性の高いApple Watch Ultra 2を選ぶか、サウナ専用の安価なモデルを別に用意することをおすすめします。
Q2. スマートウォッチなしでサウナの心拍数を知る方法は?
A. 手首の脈拍を自分で計測する方法があります。15秒間の脈拍数を4倍すれば1分間の心拍数がわかります。また、首の頸動脈に指を当てる方法もあります。ただし正確性ではスマートウォッチに劣るため、より精密な管理をしたい方にはウォッチの導入をおすすめします。
Q3. サウナでスマートウォッチが壊れた場合、保証は使える?
A. ほとんどのメーカーはサウナ環境での使用を保証対象外としています。「防水」は水中での使用を想定したものであり、高温蒸気は別の話です。サウナでの故障は自己責任となるケースが大半です。購入前にメーカーの保証規定を確認し、覚悟の上で使用しましょう。
Q4. サウナ専用の時計(非スマートウォッチ)という選択肢は?
A. サウナ室に設置する専用温度計付き時計や、耐熱性の高いカシオG-SHOCKなどのアナログ時計も選択肢です。心拍計測が不要で時間管理だけしたい場合は、壊れても惜しくない安価なデジタル時計をサウナ専用にする方法が最も経済的です。
まとめ
サウナ用スマートウォッチ選びのポイントは以下の通りです。
- 耐熱温度60℃以上、5ATM防水以上のモデルを選ぶ
- 心拍計測で「ととのい」を可視化したいならGarmin・SUUNTO
- コスパ重視ならXiaomi Smart Band 9 Pro
- タフネス重視ならAmazfit T-Rex Ultra
- バンド素材はシリコンまたはフルオロエラストマーを選択
- サウナ室内では手を低い位置に置くことで温度負荷を軽減
スマートウォッチでサウナをデータ化することで、「なんとなく気持ちいい」から「科学的にととのう」サウナライフへステップアップできます。サウナの基本的な入り方についてはサウナの正しい入り方ガイド、ととのいのメカニズムについてはサウナで整うとはをあわせてご覧ください。