サウナで髪は痛む?ダメージ・薄毛の真相と対策ヘアケア完全ガイド

「サウナで髪が痛む」「サウナでハゲる」――その噂、本当?

「サウナに通い始めてから髪がパサつくようになった」「サウナって薄毛の原因になるの?」――サウナブームが続くなか、こうした不安の声がSNSや検索エンジンで急増しています。実際に「サウナ 髪 痛む」「サウナ ハゲる」といったキーワードの月間検索数は合計15,000回を超えており、多くのサウナーが髪への影響を気にしていることがわかります。

結論から言えば、サウナが直接的に薄毛(ハゲ)を引き起こすことはありません。しかし、高温環境が髪の毛そのものにダメージを与えるのは事実です。つまり「痛む」は本当、「ハゲる」は誤解――ただし正しいケアをしなければ、ダメージの蓄積によって髪が細く弱くなるリスクはあります。

この記事では、サウナが髪と頭皮に与える影響のメカニズムを医学的根拠に基づいて解説し、ダメージを最小限に抑える5つの対策、サウナ後のヘアケアルーティン、そしておすすめのサウナハットまで、サウナーのための完全ヘアケアガイドをお届けします。

サウナが髪に与える影響のメカニズム

サウナ室内の温度は、ドライサウナで80〜110℃、フィンランド式でも70〜90℃に達します。この高温環境が髪にどのような影響を及ぼすのか、3つの観点から解説します。

高温による毛髪の水分蒸発

健康な毛髪には約11〜13%の水分が含まれています。サウナの高温環境に長時間さらされると、この水分が急速に蒸発します。毛髪科学の研究によれば、毛髪の水分量が7%以下になると、弾力性が著しく低下し、切れ毛や枝毛の原因となることが報告されています(Journal of Cosmetic Science, 2015)。

特にドライサウナでは湿度が10〜20%と極めて低いため、髪の乾燥が加速します。1回のサウナセッション(10〜12分)で毛髪表面の水分量は通常時の約30〜40%まで低下するとされています。

キューティクルの開放と損傷

毛髪の表面を覆うキューティクル(毛小皮)は、うろこ状の構造で髪内部のタンパク質や水分を守るバリアの役割を果たしています。高温にさらされるとキューティクルが開き、内部の水分やタンパク質が流出しやすくなります

これはヘアアイロンやドライヤーの熱で髪が痛むのと同じメカニズムです。ドライヤーの温風が約100〜120℃であることを考えると、サウナ室の温度(80〜110℃)は同等レベルの熱ストレスを髪に与えていることになります。ただし、ドライヤーは至近距離から熱風を当てるのに対し、サウナは空間全体の温度であるため、実際の毛髪到達温度にはやや差があります。

キューティクルの損傷が繰り返されると、髪のツヤが失われ、手触りがゴワゴワし、いわゆる「パサつき」「きしみ」の状態になります。

頭皮への温熱効果(血行促進は育毛にプラス)

一方で、サウナが頭皮に与える影響にはポジティブな側面もあります。サウナの温熱効果により全身の血行が促進されますが、これは頭皮も例外ではありません。

日本温泉気候物理医学会の報告によれば、サウナ入浴後は皮膚の毛細血管の血流量が安静時の約2倍に増加するとされています。頭皮の血流が改善されることで、毛根への酸素や栄養素の供給が活発になり、毛髪の成長サイクル(ヘアサイクル)にはプラスに作用すると考えられています。

また、サウナによる発汗で頭皮の毛穴に詰まった皮脂や老廃物が排出されるため、頭皮環境の改善にもつながります。つまり、「髪の毛」にはストレス、「頭皮」にはメリットという二面性があるのがサウナの特徴です。

「サウナでハゲる」は本当か?【医学的見解】

結論:サウナ自体は薄毛の直接原因にはならない

医学的に見て、サウナが薄毛(AGA=男性型脱毛症)の直接的な原因になることはありません。AGAは主に遺伝的要因とジヒドロテストステロン(DHT)というホルモンの作用によって引き起こされるものであり、外部の熱刺激が発症原因となるエビデンスは確認されていません。

日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン(2017年版)」においても、温熱環境が脱毛を促進するという記述はなく、薄毛のリスク因子として挙げられているのは遺伝、ホルモンバランス、ストレス、栄養状態などです。

ただし、髪のダメージは確実に蓄積する

薄毛の直接原因にはならないものの、前述のとおり高温環境による毛髪のダメージは蓄積します。キューティクルの損傷が進むと、髪が細く弱くなり、ボリュームが減ったように見えることがあります。これが「サウナでハゲた」と感じる原因の一つです。

特に週3回以上の高頻度でサウナに通う方、1セッション15分以上の長時間入浴をする方、もともとカラーリングやパーマで髪が傷んでいる方は、ダメージの蓄積速度が早いため注意が必要です。

頭皮の血行促進は育毛にプラス

むしろ、適切なケアを行ったうえでサウナに入ることは、頭皮環境の改善を通じて育毛にプラスに働く可能性があります。フィンランドのタンペレ大学の研究(2018)では、定期的なサウナ入浴者は心血管系の健康指標が良好であることが報告されており、全身の血行改善は頭皮にも好影響を及ぼすと考えられています。

つまり、正しい対策さえすれば、サウナは髪にとって「敵」ではなく「味方」にもなりうるのです。

サウナで髪を守る5つの対策

ここからは、サウナでの髪のダメージを最小限に抑えるための具体的な対策を5つご紹介します。

1. サウナハット(最も効果的)

サウナでの髪のダメージ対策として最も効果的なのが、サウナハットの着用です。サウナハットはフィンランドやロシアなどサウナ文化の本場で古くから使われてきたアイテムで、頭部を高温から物理的に遮断する役割を果たします。

ウールやフェルトなどの断熱素材で作られたサウナハットを被ることで、頭部周辺の温度上昇を約40〜60%抑制できるとされています。これにより、髪の水分蒸発やキューティクルの損傷を大幅に軽減できます。

最近は日本のサウナ施設でもサウナハットの持ち込みがOKなところが増えており、デザイン性の高い製品も多数登場しています。サウナハット選びについて詳しくは「サウナハットおすすめ12選」をご覧ください。

2. タオルを頭に巻く

サウナハットを持っていない場合は、濡らしたタオルを頭に巻くだけでも効果があります。タオルに含まれる水分が蒸発する際の気化熱で頭部の温度上昇を抑えるとともに、髪を直接的な熱から守るバリアとなります。

ポイントは「しっかり濡らす」こと。乾いたタオルではすぐに高温になってしまうため、サウナ室に入る前に水で濡らし、軽く絞ってから頭に巻きましょう。ただし、断熱効果はサウナハットに比べると劣るため、あくまで「次善の策」として捉えてください。

3. サウナ前のトリートメント(洗い流さないタイプ)

サウナに入る前にヘアオイルや洗い流さないトリートメントを髪に塗布しておくのも効果的です。油分がキューティクルの表面をコーティングし、水分の蒸発を抑える保護膜として機能します。

ただし、施設のマナーとして、サウナ室内にトリートメントの成分が飛散することを嫌う利用者もいます。使用する場合は少量にとどめ、ベタつきが目立たない程度にしましょう。また、頭皮には塗らず、毛先を中心に中間から毛先にかけて塗布するのがポイントです。

4. 低温サウナ(ミストサウナ)を選ぶ

髪のダメージが特に気になる方には、ミストサウナやスチームサウナがおすすめです。ミストサウナの室温は40〜50℃程度と、ドライサウナの半分以下。さらに湿度が90〜100%と非常に高いため、髪の水分が奪われにくい環境です。

ミストサウナでは蒸気が髪に水分を補給してくれるため、むしろ髪がしっとりする効果も期待できます。「どうしても髪のダメージが心配」という方は、ドライサウナとミストサウナを交互に利用するのも良い方法です。

5. サウナ後のヘアケアを徹底する

どんなに予防策を講じても、サウナ後の髪は少なからずダメージを受けています。サウナ後のヘアケアを「ととのう」ルーティンの一部として取り入れることが、長期的な髪の健康を守るカギです。詳しいヘアケアルーティンは次の章で解説します。

なお、サウナの正しい入り方全般については「サウナの入り方ガイド」も併せてご参照ください。

サウナ後のヘアケアルーティン

サウナ後に実践したい、3ステップのヘアケアルーティンをご紹介します。

シャンプーの選び方

サウナ後のシャンプーは、アミノ酸系・ベタイン系の低刺激シャンプーを選びましょう。サウナで開いたキューティクルに対して、洗浄力の強い高級アルコール系シャンプー(ラウリル硫酸Naなど)を使うと、さらにダメージが悪化します。

  • おすすめ成分:ココイルグルタミン酸Na、ラウロイルメチルアラニンNa、コカミドプロピルベタイン
  • 避けたい成分:ラウリル硫酸Na、ラウレス硫酸Na(大量配合のもの)

また、シャンプー時はぬるま湯(38℃前後)で洗うのがポイント。熱いお湯はキューティクルをさらに開かせてしまうため、サウナで受けたダメージに追い打ちをかけることになります。

トリートメント・ヘアオイル

シャンプー後は、ダメージ補修成分を含むトリートメントで失われた水分とタンパク質を補給します。

  • インバストリートメント(洗い流すタイプ):シャンプー後に中間〜毛先に塗布し、3〜5分置いてから洗い流す。ケラチン、加水分解シルク、セラミドなどの成分を含むものが効果的。
  • アウトバストリートメント(洗い流さないタイプ):タオルドライ後、ドライヤーの前に塗布。ヘアオイル(アルガンオイル、ホホバオイルなど)が髪をコーティングし、ドライヤーの熱からも保護してくれます。

ドライヤーの使い方

サウナ後の自然乾燥はNGです。濡れた状態の髪はキューティクルが開いたままで非常に傷みやすいため、できるだけ早くドライヤーで乾かしましょう。

  • まずタオルドライ:ゴシゴシ擦らず、タオルで包み込むように水分を吸い取る
  • ドライヤーは20cm以上離す:至近距離では毛髪温度が100℃を超えることも
  • 温風→冷風の順で:8割ほど乾いたら冷風に切り替え、キューティクルを閉じて仕上げる
  • 根元→毛先の順で乾かす:毛先は最もダメージを受けやすいため、過乾燥を防ぐ

おすすめのサウナハット3選

髪を守る最強アイテム、サウナハットの中から、素材別に厳選した3つをご紹介します。

1. ウール製サウナハット ― 断熱効果最強

特徴:天然ウール100%の断熱性は全素材中トップクラス。サウナ室内の高温を最も効果的に遮断し、長時間のセッションでも頭部をしっかり守ります。

  • 断熱効果:★★★★★
  • 耐久性:★★★★☆
  • お手入れ:★★★☆☆(手洗い推奨、縮みに注意)
  • 価格帯:2,500〜5,000円

2. フェルト製サウナハット ― コスパ良好

特徴:ウールを圧縮して作られるフェルト素材は、ウールに近い断熱性能を持ちながら、比較的安価。形状がしっかりしているため型崩れしにくく、初めてのサウナハットとしておすすめです。

  • 断熱効果:★★★★☆
  • 耐久性:★★★★☆
  • お手入れ:★★★☆☆(手洗い推奨)
  • 価格帯:1,500〜3,500円

3. タオル地サウナハット ― 洗いやすさ抜群

特徴:今治タオルなど高品質なタオル地で作られたサウナハット。最大の魅力は洗濯機で丸洗いできる手軽さ。吸水性が高く、汗をしっかり吸収してくれます。

  • 断熱効果:★★★☆☆
  • 耐久性:★★★★★
  • お手入れ:★★★★★(洗濯機OK)
  • 価格帯:2,000〜4,000円

より詳しい比較は「サウナハットおすすめ12選」の記事でもまとめていますので、併せてチェックしてみてください。

よくある質問(FAQ)

Q1. サウナハットは本当に効果がある?
A. はい、効果があります。サウナハットは頭部への直接的な熱を物理的に遮断するため、髪の水分蒸発やキューティクルの損傷を大幅に軽減します。特にウール製・フェルト製のサウナハットは断熱性能が高く、サウナ室内でも頭部周辺の温度上昇を約40〜60%抑えられるとされています。

Q2. サウナに毎日入ると髪は痛む?
A. 何も対策をせずに毎日サウナに入り続けると、髪のダメージは蓄積しやすくなります。ただし、サウナハットの着用とサウナ後のヘアケアを徹底すれば、毎日のサウナ入浴でも髪のダメージを最小限に抑えることは十分可能です。

Q3. ミストサウナとドライサウナ、髪に優しいのは?
A. 髪への優しさではミストサウナの方が圧倒的に有利です。ミストサウナは室温40〜50℃・湿度90〜100%という環境のため、髪の水分が奪われにくく、蒸気による水分補給効果すらあります。

Q4. サウナ後に髪がきしむのはなぜ?
A. サウナ後の髪のきしみは、主に高温によるキューティクルの開放・損傷と、水分とタンパク質の流出の2つが原因です。サウナ後にアミノ酸系シャンプーで優しく洗い、トリートメントでしっかり補修することで、きしみは大幅に改善されます。

Q5. 薄毛の人はサウナを避けるべき?
A. いいえ、薄毛の方がサウナを避ける必要はありません。サウナは薄毛(AGA)の直接的な原因にはなりません。むしろ、サウナによる血行促進効果は頭皮環境の改善に寄与します。ただし、サウナハットで頭皮の過度な乾燥を防ぎ、サウナ後に頭皮用の保湿ローションを使うなどのケアを行ってください。

まとめ

この記事の要点を整理します。

  • 「サウナで髪が痛む」は事実。高温によるキューティクルの損傷と水分蒸発が主な原因
  • 「サウナでハゲる」は医学的には誤り。サウナは薄毛(AGA)の直接原因にはならない
  • 頭皮への血行促進効果はプラス。むしろ育毛にとって好影響の可能性がある
  • サウナハットが最も効果的な対策。ウール製・フェルト製は断熱性が特に優秀
  • サウナ後のヘアケアが重要。アミノ酸系シャンプー→トリートメント→冷風ドライヤーの3ステップを習慣化

サウナは心身の健康に多大なメリットをもたらす素晴らしい文化です。正しい知識と適切なケアがあれば、「ととのう」楽しみと美しい髪の両方を手に入れることができます。

サウナハットの選び方をもっと詳しく知りたい方は「サウナハットおすすめ12選」を、サウナの基本的な入り方を確認したい方は「サウナの入り方ガイド」をぜひご覧ください。

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