サウナの入り方 完全ガイド【初心者から上級者まで】

サウナの入り方 完全ガイド【初心者から上級者まで】
「サウナに興味があるけど、正しい入り方がわからない」「何となく入っているけど、もっと効果的な方法があるのでは?」――そんな疑問をお持ちの方へ。
本記事では、SAUNA TRIBE編集部がサウナの基本的な入り方から、科学的根拠に基づいた最適な温度・時間設定、水風呂のコツ、そして「ととのう」ための完全メソッドまでを網羅的に解説します。初心者の方はもちろん、サウナ歴の長い方にも新たな発見がある内容です。

この記事でわかること

  • サウナに入る前の正しい準備と心構え
  • 温度・時間・セット数の最適な設定
  • 水風呂と外気浴の効果的なやり方
  • サウナのマナーとエチケット
  • サウナの種類ごとの特徴と入り方の違い

1. サウナに入る前の準備

サウナの効果を最大限に引き出すためには、入る前の準備が非常に重要です。以下の手順を必ず守りましょう。

1-1. 水分補給は必須

サウナでは1回のセッションで約300〜500mlの汗をかくと言われています。脱水を防ぐため、サウナに入る30分前までにコップ2杯(約400ml)程度の水分を摂取しておきましょう。

研究データ: 国際スポーツ医学誌の報告によると、サウナ入浴中の平均発汗量は1セットあたり約0.5kgであり、事前の水分補給が体温調節機能と循環器への負荷軽減に有効であることが示されています。

出典: Hussain J, Cohen M. “Clinical Effects of Regular Dry Sauna Bathing: A Systematic Review.” Evidence-Based Complementary and Alternative Medicine, 2018.

1-2. 身体を洗う

サウナに入る前には、必ずシャワーまたは洗い場で全身をしっかり洗いましょう。これは衛生面でのマナーであると同時に、皮膚表面の汚れや皮脂を落とすことで発汗がスムーズになるという実用的な理由もあります。

1-3. 身体をしっかり拭く

洗った後、身体の水滴を拭き取ってからサウナ室に入りましょう。皮膚表面に水分が残っていると、その水分の蒸発に熱エネルギーが奪われ、身体の芯まで温まりにくくなります。

準備のチェックリスト

  • 入浴30分前までに水分補給(400ml目安)
  • 食後1〜2時間以上空ける(満腹・空腹を避ける)
  • 全身をしっかり洗浄する
  • タオルで身体の水分を拭き取る
  • アクセサリー・時計を外す(金属は熱くなり火傷の原因に)

2. サウナ室での過ごし方【温度・時間・場所】

2-1. サウナの適切な温度帯

日本の一般的なドライサウナの室温は80〜100℃が主流です。温度帯によって身体への作用が異なるため、自分の体調や目的に合わせて選びましょう。詳しくは「サウナの温度に関する解説記事」もご参照ください。
| 温度帯 | 特徴 | おすすめの人 |
|——–|——|————|
| 70〜80℃ | 低温でじっくり温まる。身体への負荷が少ない | 初心者・高齢者・女性 |
| 80〜90℃ | 最もバランスが良い。多くの施設の標準設定 | 全般 |
| 90〜100℃ | しっかり発汗。短時間でも効果を実感 | 中級者〜上級者 |
| 100℃以上 | 熱刺激が強い。熟練者向け | 上級者のみ |

2-2. 座る場所で体感温度が変わる

サウナ室は上段ほど高温になります。これは「熱い空気は上に溜まる」という物理法則によるものです。上段と下段では体感温度に10〜20℃もの差が出ることがあります。

  • 下段: 初心者や体調に不安がある日におすすめ。体感温度が穏やか
  • 中段: 最もバランスが良く、多くのサウナーが好むポジション
  • 上段: 強い熱刺激を求める上級者向け。短時間で深部体温が上昇

2-3. 1セットの時間目安

サウナ1セットの推奨時間

  • 初心者: 6〜8分(無理をしない)
  • 中級者: 8〜12分(心拍数を目安に)
  • 上級者: 12〜15分(体調と相談しながら)

※時間はあくまで目安です。「背中の中央に汗の玉が浮いてきたら出る」というのがベテランサウナーの合言葉です。

最も重要なのは、時計よりも自分の身体の声を聴くことです。心拍数が安静時の2倍程度(おおよそ120〜140拍/分)になったら、サウナ室を出るタイミングと考えてください。「サウナの正しい入り方」ではこの点をさらに詳しく解説しています。

こんなときはすぐにサウナ室を出てください

  • めまい、立ちくらみを感じた
  • 吐き気や頭痛がする
  • 心臓がドキドキして息苦しい
  • 視界がぼやける

我慢は禁物です。体調に異変を感じたら、無理をせず速やかに退室しましょう。

3. 水風呂の正しい入り方

水風呂はサウナ体験において、「ととのい」を生み出す最も重要な要素のひとつです。苦手意識がある方も多いですが、正しい手順で入れば快適に楽しめます。「水風呂の効果と入浴法を徹底解説した記事」もあわせてご覧ください。

3-1. 水風呂に入る手順

1. サウナ室を出たら、まず汗を流す ―― かけ湯またはシャワーで汗を流すのはマナーの基本です
2. 足先からゆっくり入る ―― 心臓から遠い部分から冷水に慣らしていきます
3. ゆっくり肩まで浸かる ―― 一気に飛び込むのは心臓への負荷が大きく危険です
4. 息をゆっくり吐きながらリラックス ―― 深く長い呼吸を意識すると冷たさが和らぎます
5. 30秒〜1分30秒で出る ―― 「冷たい」から「気持ちいい」に変わった瞬間が目安です

3-2. 水風呂の温度ガイド

| 水温 | 体感 | おすすめの人 |
|——|——|————|
| 20〜25℃ | マイルド。初心者でも入りやすい | 初心者・水風呂が苦手な人 |
| 16〜19℃ | 標準的な水風呂。多くの施設の設定 | 全般 |
| 12〜15℃ | キリッと冷たい。「ととのい」を深く体感 | 中級者〜上級者 |
| 10℃以下 | シングル(一桁水風呂)。上級者向け | 熟練者のみ |

水風呂の注意点

  • 高血圧・心臓疾患のある方は、必ず医師に相談してから利用してください
  • 飲酒後の水風呂は絶対に避けてください。血管の急激な収縮により、重大な健康被害のリスクがあります
  • 水風呂に頭まで潜るのは衛生上・安全上NGです

4. 外気浴・休憩の極意【ととのいの核心】

「ととのい」を体験するうえで最も大切なのが、この休憩(外気浴)のステップです。サウナと水風呂で交感神経が極限まで刺激された後、休憩に入ることで副交感神経が一気に優位になり、深いリラクゼーション状態が訪れます。

4-1. 休憩の手順

1. 水風呂を出たら、軽く身体の水分を拭く
2. 外気浴スペースまたは室内の休憩椅子に腰掛ける(リクライニングチェアが理想)
3. 目を閉じて、ゆっくりと深呼吸を繰り返す
4. 5〜10分間、何も考えずにただ身体の感覚に意識を向ける

「ととのい」の科学的メカニズム: サウナ→水風呂→休憩のサイクルにおいて、サウナと水風呂で分泌されたアドレナリン・ノルアドレナリンが休憩中に急速に低下する一方、β-エンドルフィンやセロトニンなどの「幸福ホルモン」が残存します。この神経伝達物質のバランスが、多幸感や深いリラクゼーション状態(=ととのい)を生み出すと考えられています。

参考: 加藤容崇 著『医者が教えるサウナの教科書』(ダイヤモンド社, 2020年)

4-2. 休憩の環境

  • 外気浴: 外の空気に触れながらの休憩が最も「ととのい」やすいとされています。風を感じることで皮膚表面が心地よく冷やされ、深部体温との差が独特の浮遊感を生みます
  • 室内休憩: 外気浴スペースがない施設では、洗い場の椅子や脱衣所のベンチで代用可能です
  • 横になれる場合: 寝転がることで血液循環が均一になり、より深いリラクゼーションが得られます

5. セット数と全体の流れ

サウナ→水風呂→休憩の一連の流れを「1セット」と呼びます。「サウナは3〜4セットがベスト」という記事で詳しく解説していますが、ここでは概要をお伝えします。

5-1. 推奨セット数

| レベル | 推奨セット数 | 1セットの時間配分 | 合計所要時間 |
|——–|————|—————–|————|
| 初心者 | 2セット | サウナ6分→水風呂30秒→休憩7分 | 約30分 |
| 中級者 | 3セット | サウナ10分→水風呂1分→休憩8分 | 約60分 |
| 上級者 | 3〜4セット | サウナ12分→水風呂1分30秒→休憩10分 | 約70〜90分 |

セットごとの変化を楽しもう

  • 1セット目: 身体を温めることがメイン。発汗が始まるまでに時間がかかる
  • 2セット目: 1セット目で身体が温まっているため、発汗が早くなる。水風呂も気持ちよく感じ始める
  • 3セット目: 最も「ととのい」やすいゴールデンセット。深い多幸感やトランス状態を体験しやすい
  • 4セット目(上級者): 余韻を味わうセット。無理をしないことが大切

6. サウナの種類と入り方の違い

サウナには様々な種類があり、それぞれ温度・湿度・入り方のポイントが異なります。

サウナタイプ比較表

| サウナの種類 | 温度 | 湿度 | 特徴 | 入り方のポイント |
|————|——|——|——|—————|
| ドライサウナ | 80〜100℃ | 10〜15% | 日本で最も一般的。高温低湿度 | 上段は短めに。タオルで熱さを調節 |
| フィンランド式サウナ | 70〜90℃ | 40〜60% | ロウリュで蒸気を発生。体感温度が高い | ロウリュ後は特に高温に。深呼吸を意識 |
| スチームサウナ | 40〜60℃ | 80〜100% | 低温高湿度。肌や呼吸器に優しい | 長めに入れる(15〜20分)。乾燥肌の人におすすめ |
| ミストサウナ | 40〜50℃ | 80〜100% | 細かい霧状の蒸気 | 自宅の浴室でも導入可能。リラックス向き |
| 赤外線サウナ | 50〜65℃ | 低い | 赤外線で身体を直接温める | じっくり15〜20分。発汗量は意外と多い |
| 薬草サウナ | 50〜70℃ | 中程度 | ハーブの香りでリラックス | 呼吸を意識して香りを楽しむ |

7. サウナのマナーとエチケット

気持ちよくサウナを利用するために、以下のマナーを必ず守りましょう。
1. サウナ室に入る前に身体を洗う ―― 汗や汚れを落としてから入室する
2. タオルを敷いて座る ―― 直接ベンチに座らない。汗の滴りを防ぐ
3. サウナ室では静かに過ごす ―― 大声での会話は他の利用者の迷惑に
4. 水風呂に入る前に汗を流す ―― かけ湯で汗を洗い流してから入る
5. 水風呂に潜らない ―― 衛生面から頭まで浸かるのはNGの施設が大半
6. 場所取りをしない ―― タオルやグッズで場所を占有しない
7. 携帯電話を持ち込まない ―― サウナエリアでのスマートフォン使用は原則禁止
8. 体調が悪いときは無理をしない ―― 自分の体調を最優先に

8. 初心者が「ととのう」ためのステップバイステップガイド

サウナ初心者向けガイド」でも解説していますが、ここでは初めてサウナで「ととのう」体験を目指す方のための具体的な手順をまとめます。

初心者向け「ととのい」完全手順

  1. Step 1: 入館前にコップ2杯の水を飲む
  2. Step 2: 身体をしっかり洗い、水気を拭き取る
  3. Step 3: サウナ室の下段〜中段に座る(6〜8分)
  4. Step 4: 退室後、かけ湯で汗を流す
  5. Step 5: 水風呂に足先からゆっくり入る(30秒〜1分)
  6. Step 6: 外気浴スペースのリクライニングチェアに座る
  7. Step 7: 目を閉じて深呼吸。5〜10分間ゆっくり休憩
  8. Step 8: 上記を2〜3セット繰り返す
  9. Step 9: 最終セット後にしっかり水分補給
  10. Step 10: 湯上がりは30分以上ゆったり過ごす

9. よくある質問(FAQ)

Q1. サウナに入る最適なタイミングは?
A. 食後1〜2時間後が理想です。満腹時は消化に血液が集中しており、サウナの温熱負荷と合わさると体調不良を起こしやすくなります。空腹すぎる場合も低血糖のリスクがあるため避けましょう。運動後もクールダウンしてから入るのが安全です。
Q2. サウナは毎日入っても大丈夫ですか?
A. 健康な成人であれば、適切な方法で毎日入ることに大きな問題はありません。フィンランドの研究では、週4〜7回のサウナ入浴者に健康上の好影響が報告されています。ただし、体調に合わせて休養日を設けることも重要です。「サウナの最適な頻度」の記事で詳しくご確認ください。
Q3. サウナに入ると痩せますか?
A. サウナ直後の体重減少は主に発汗による水分の喪失です。水分補給をすれば体重は戻ります。ただし、サウナには代謝促進、成長ホルモンの分泌促進、心拍数の上昇による軽度のカロリー消費などの効果があり、間接的にダイエットをサポートする可能性があります。「サウナのカロリー消費とダイエット効果」もご参照ください。
Q4. 水風呂が苦手です。入らなくてもいいですか?
A. 水風呂はサウナの効果を最大化するために推奨されますが、必須ではありません。水風呂が苦手な場合は、冷水シャワーを足元から徐々にかける方法や、水温が高めの水風呂(20℃以上)がある施設を選ぶ方法があります。無理をせず、自分のペースで慣れていきましょう。
Q5. サウナに入ってはいけない人はいますか?
A. 以下に該当する方は、サウナの利用を控えるか、必ず医師に相談してください。

  • 高血圧や低血圧が管理できていない方
  • 心臓疾患(不整脈、心筋症など)のある方
  • 妊娠中の方
  • 飲酒直後の方
  • 発熱や急性疾患のある方
  • 皮膚に開放性の傷がある方

Q6. サウナハットは必要ですか?
A. 必須ではありませんが、頭部の過熱を防ぐ効果があります。サウナ室では頭部が最も高い位置にあるため、最も高温にさらされます。サウナハットを被ることで、のぼせを防ぎ、より長く快適にサウナを楽しむことができます。
Q7. ロウリュとアウフグースの違いは?
A. ロウリュはサウナストーンに水をかけて蒸気を発生させる行為そのものを指すフィンランド語です。アウフグースはドイツ語で、ロウリュで発生させた熱波をタオルやうちわで利用者に送る「熱波師のパフォーマンス」を指します。日本では両者を混同して使うことも多いですが、厳密には異なる概念です。

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